症状を上手く軽減させる工夫とは

学習障害を抱える子どもには、個性に沿った看護が必要です。例えば、読字障害を抱える子どもに対して既存のプリントを配布しても、そのニュアンスが正しく伝わらないことは少なくありません。
同じプリントを配布する場合でも、看護師は読字障害の子どもたち向けに色鉛筆や蛍光マーカーなどで色を付けましょう。個人差はありますが、モノクロ印刷されただけのプリントが読み難い子どもたちもいます。文字の背景に水色やオレンジ、ライトグリーンのような淡い色が加わると、内容が把握できるようになるのです。
また、受験勉強のアイテムとしてよく見かける、色付きの下敷きを使うのも効果的です。一般的なユーザーを対象にした資料やマニュアルは、経費削減のためモノクロ印刷が基本です。赤や緑の下敷きを使いながら配布したプリントを読んでもらえば、読字障害の症状が緩和される可能性があります。
他にも、漢字を書くのが苦手な子どもがいた場合、看護師は相手のミスを叱責せず、落ち着いて代わりに音読しましょう。配布するプリントにフリガナを打つのも、学習障害の症状緩和に役立ちます。
もしパソコンスキルを持つ看護師がいるなら、学習障害を抱える子ども用に、文字の色やサイズを工夫した専用のプリントを作成してみるのがいいアイデアです。情報量を徹底的に減らし、カウンセリングやライフスタイルの改善に役立つアドバイスだけを大きな読みやすいフォントで印刷すれば、読字障害を抱える子どもも内容を正確に読み解けます。