学習障害の人への看護師のいい接し方

学習障害は、自閉症やADHDなどと併発しやすいです。こうした症状を2つ、もしくは3つ同時に抱える人は決して少なくありません。先天的な障害であるADHDや自閉症の特性が裏目に出て、学習障害が誘発される事例も多いです。学習障害の人と接する場合は、相手の障害克服を意識しつつも、それ以上に相手の特技や趣味の活動を支援する姿勢を重視しましょう。
元々学習障害に悩む子どもや社会人は、コンプレックスが人一倍強いことが多いです。年齢的に若い児童や学生も、学校だけでなく家庭での障害の特徴が正しく理解されず、モラハラやイジメ、DVを受けていることがあるのです。
あえて苦手科目は放置し、さらに嫌な作業は押し付けないのも2つの方法でしょう。好きな科目だけ勉強させたり、本人が生きがいを感じる趣味の活動の時間を増やしたりすれば、自然と看護師によるコーチングに適した心身の環境が整いやすくなります。
また、得意分野や趣味の活動に打ち込んだ結果、今まで悪戦苦闘していた苦手な作業やトラウマだった学習が、急に克服できることもあります。こうした変化が、学習障害の人に訪れるパターンは多いです。得意科目で満点を取れることは、子どもの適切な自信回復につながり、成功体験を得ることで自然と別の科目にも興味を持ってくれるようになります。
会話や文章表現が苦手だという社会人も、同様です。趣味の読書やアニメ鑑賞に没頭した結果、劣等感だった国語力が向上し、仕事やコミュニケーションの質が改善したなどの事案もあるのです。