学習障害は人により症状が違うため、柔軟な対応を心がけなければいけません。学習障害の他にも、自閉症やADHDなどの発達障害を併発している子どもがいます。また、症状の軽重度合いもバラバラです。子どもの苦手な部分を見極め、きちんとアプローチしましょう。
看護師は、子どもとの距離感もとても重要になります。子どもの呼び方や言葉遣い、時には距離を取ったり、縮めたり、臨機応変な対応が求められるでしょう。子どもが、自分の居場所を持てるような関わり方を心がけるのです。
そして、養育者との関係性も欠かせません。面談を通して、健康面と生活面での困難な部分を相談できる機会を設けることが効果的です。困難な部分の対処法を提案することで、養育者の悩みを軽減させることも看護師の仕事といえます。
今まで、子どもができなかったことをできるようになったという事実を養育者へ伝えることは、何よりも心の励みになるでしょう。子どもの発達を実感できることは、親子のより良い関係を保つとても重要な役割を果たします。障害のある子どもを育てている養育者の心のケアをすることが、子どもの成長にもつながるのです。
さらに、看護師の中での情報共有も忘れてはいけません。子どもの性格や症状の特徴を理解し、気をつけなければいけないことについて把握します。気になる症状があった場合などは、チームで共有しておきましょう。このように、学習障害の子どもを看護する際には、養育者と共に子どもが安心して生活できる環境を整えることが大切なのです。
看護師の中には、学習障害の子どもに対する看護ができるのかと不安になる人もいるでしょう。そうした時は、こちら(学習障害とは~看護の視点から~)を読んでみると、その不安を払拭できるかもしれません。